家庭用磁気商品のオーナー(販売預託)商法を展開したジャパンライフをめぐる詐欺事件で、同社が磁気ベストなどの商品に「レアメタル」「希土類」などとうたって縫い込んでいた磁石が、実際は安価な磁石だったことが捜査関係者への取材でわかった。商品表示より磁石の数が少ないものもあった。商品の価格は原価の10倍近くだったという。末端社員は希少性を信じていたといい、警視庁などは幹部らがこうした売り方を主導したとみている。
捜査関係者によると、同社は埼玉県の自社工場で磁気ベストや磁気サポーターなどの商品を製造していた。客には「血流の改善には磁気のパワーが効果的だ」などと説明。同社の商品に縫い込まれている磁石が「ネオジム磁石」「サマリウム・コバルト磁石」で、磁力が「一般的な磁石の約5倍~20倍」と紹介していたという。
ただ、警察が依頼した専門家の鑑定で、大半の磁石が入手が容易な安価な物だったことがわかった。磁石の数が商品表示よりも少ない商品があったほか、健康上の効果が期待できないような部位に磁石が縫い付けられた商品もあった。定価は原価の10倍近くに達していたという。
「寝たきりの人がピンピン歩く」
元社員の証言によると、元会長…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル